Web3とは何?最近よく聞くけど、よくわからん。
Web3(Web3.0ともいいます)という言葉を耳にしたことがあっても、正体が何かよく分からない方も多いでしょう。
Web3とは「ブロックチェーン技術を基盤とした、次世代の分散型インターネット」などと呼ばれることが多いです。もう少しソフトにいえば「新しいインターネットのかたち」といえるかもしれません。
拒絶反応おこすのはちょっと待ってね!
Web3は、これからを生きる私たち、いや世界中の人に関係のあることであり、私たちの社会や生き方をよりよくする可能性に満ちあふてれいるのです。
この記事では、Web3とはなにかについてわかりやすく解説します。
あなたもきっと、未来へのワクワクを感じたり、関わってみたいと思えますよ!
目次
Web3とは新しいインターネットのかたち
さきほどWeb3は「新しいインターネットのかたち」だと言いました。
インターネットというと目に見えない世界の話ですのでピンとこないかもしれませんが、スマホを使っている人であれば、インターネットにいつもつながっているはずです。
Amazonでお買い物をするのも、天気予報を調べるのも、友達にLINEで連絡するにも、YouTubeで動画を楽しむのも、Twitterになにかつぶやくのも・・・全てインターネットを使っています。
このように、すでに私たちの生活に必要不可欠なインフラとも化したインターネットが、新たなフェーズに入ろうとしています。それがWeb3です。
Web3の定義
Web3という言葉は、2014年に登場しました。
イーサリアム(後述します)の共同創設者ギャビン・ウッドが
Web3とは「パブリック型のブロックチェーンを基盤としたインターネットの概念である」と提唱したことが言葉のはじまりです。
なかなかピンとこないよね。
実際のところ、はっきりした定義は示されていないようだよ。
Web3の背景にあるのが、仮想通貨(暗号資産)であり、DAO(分散型の新しい組織形態)で、基盤にあるのがブロックチェーンの技術です。
かそうつうか・・だお・・・ブロックチェーン・・・??
意味不明だよね〜。詳しくはこれからお話ししていくのでご安心を!
まずはWeb3に至るまでのインターネットの歴史をみていくので、大きな流れとして捉えてみてください。
Web3までの変遷
Web3という言葉が提唱されたのは2014年ですが、突如現れたものではありません。
インターネットの歴史の大きな流れのなかで生まれてきたもの、そしてこれからも続くものなのです。
インターネットが生まれる前(コンピュータの誕生)
コンピュータが誕生したのは、第二次世界大戦中の1940年ころと言われています。戦争中は作戦が敵国にバレないように、暗号を使って伝えていました。
その際にもっとも難解だったドイツ軍の暗号を解くために使われたのが、コンピュータの前身だったのです。
さらに冷戦のころ、インターネットの前身である、離れたところにあるコンピュータをつなぐ技術が発明されました。
Web1.0 ユーザーは情報の受け手
1990年についにwww(ワールドワイドウェブ)が誕生。現在のウェブサイトもほとんどがwwwです。
このブログのURLもhttps:www〜とはじまっているよね!
これによりインターネット上でテキストの交換ができるようになり、情報革命がはじまったと言われています。
1995年には、windows95が発売され、家庭にコンピュータが持ち込まれることになりました。ホームページを開設したり、電子メールを使ったりできるようになりました。
この時代は、ネットにつなぐのも大変で、ホームページなどを見るなど、ほとんどのユーザーは情報の受け手でした。
Web2.0 ユーザー自身が情報の発信者に
2005年ごろ〜2020年ごろといわれるWeb2.0は、現代のほとんどの人にお馴染みのものです。
WIndowsからはじまったコンピュータもスマートフォンなどに進化し、一家に一台から、一人に1(〜複数)端末の時代になりました。
通信技術の向上により、通信速度も劇的に上がりました。
ユーザー自身が情報の発信者へと変わり、ブログ、SNS(Twitter、Instagram、Facebook)やYouTubeなどでの発信をしている人もたくさんいますよね。
Web2.0という言葉はティム・オライリーが2005年に提唱したもので、人びととインターネットの関係性や性質が変わったため作られた言葉だそうだよ。
Web2.0では、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)と呼ばれるビック・テック(大企業)が大きな影響力を持っていることも特徴で、多大な恩恵を受けている一方で、その中央集権的なあり方に疑問を呈する声もあります。
そしてWeb3へ
2020年ごろから、Web3というキーワードの認知が進みます。
Web3の背景にあるのが仮想通貨とDAO。根幹にあるのが、ブロックチェーンの技術だと先に述べました。
2020年ごろと書いているけれど、変化はグラデーションなので、このWeb2.0の世界にWeb3がじわじわ入ってきていると考えた方がいいかも。
Web3を理解する上で不可欠なブロックチェーン・仮想通貨・DAO
Web3はインターネットの歴史の流れのなかから生まれたんだね!
でもWeb3って実際どんなものなの?
ブロックチェーンと仮想通貨
ブロックチェーンと仮想通貨は、2008年にサトシ・ナカモトという謎の人物が、ネット上にビットコインに関する論文を公開したのがはじまりでした。
これをきっかけに開発されたのがブロックチェーンの技術であり、2009年にはビットコインが稼働をはじめました。
ビットコイン=仮想通貨ではなくて、仮想通貨の一種。仮想通貨はビットコインの他にも数多くの種類があるんだよ!
ブロックチェーンの技術は、Web3時代に不可欠な土台となります。
ブロックチェーンとは、取引などの情報を記録するインターネット上の台帳。
ブロックチェーンによって情報の改ざんが不可能で、世界中のだれでも利用でき、公開されている、そして、間に仲介者を挟まなくても直接取引ができることが実現しました。
Web2.0ではデータ受け渡しのパイプでしかなかったインターネットでしたが、Web3ではデータの処理もインターネット上でできるようになったのです。
ブロックチェーンの仕組み
ブロックチェーンの仕組みを簡単に説明します。
ブロックチェーンは箱に入れられた情報がくさりのようにつながっている様をイメージしてもらえるとわかります。
暗号化された取引などの情報は、ブロックに格納されます。ブロックの中には、タイムスタンプ(日付時刻)、前のブロックのハッシュ値、トランザクション情報(誰から誰へ受け渡したかという取引内容)の3つの情報がふくまれています。
このブロックが、次々にくさりのようにつながっているので、改ざんをしようとすれば、すべてのブロックの情報を書き換えなければ計算があわず、不正をするのが超超超〜大変ということです。
イーサリアム
ビットコインが通貨システムのみだったのに対して、ブロックチェーンを利用したより汎用的なプラットフォーム「イーサリアム」が2015年に登場します。
イーサリアムのすごいところは、スマートコントラクトを使っていることです。
スマート?コントラクト?
スマートコントラクトというのは、仮想通貨の契約方法「どのような条件を満たせば、誰から誰へ、いくらの通貨を送るか」などが自由にプログラミングできる機能のことです。
仮想通貨取引やマーケットプレイス、ゲームなど様々な分野で自由に取引ルールが作れて、勝手に実行してくれるすごい機能なのですね。
スマートコントラクトの例としては、NFTが2次流通で購入されたときに、出品者に報酬が入ることが有名です。
イーサリアム上で使われる仮想通貨が「イーサ(ETH)」で、NFTを買う時にも使うよ。
このイーサリアムプラットフォームの登場で、Web3のさまざまなサービスが作り出せるようになりました。
DApps(Decentralized Applications)分散型アプリケーションとは
イーサリアムプラットフォームの登場によって、次々と開発されているのが、DApps(Decentralized Applications)=分散型アプリケーションです。
DAppsとは、ブロックチェーン技術を使った、中央の管理者がいない分散管理のアプリサービスのことであり、DAppsを利用したサービスのほとんどが、イーサリアムのスマートコントラクトを基盤として作られています。
ごく簡単にですが、DAppsの例をあげておきます。
DAppsの例
- OpenSea・・・世界最大のマーケットプレイス。さまざまなNFTが取引されている。
- Uniswap・・・DEX(分散型取引所)。ユーザー同士がさまざまな種類の仮想通貨を直接交換できる。
- Axie Infinity・・・ゲームをしながら稼げる「Play to Earn」の先駆け。モンスターを3体あつめて対戦するゲームで、勝つと仮想通貨がもらえる。
つまり、Web3ではブロックチェーンの上で、分散型アプリケーションが動いて、そのやりとりに仮想通貨が使われるってことだね!
その通りだよ!ポシェットさん!賢くなったね。
新しい組織形態「DAO」
DAOは「分散型自立組織」と訳しますが、簡単にいうと、管理者がいない、新しい組織のかたちのことです。
なんのこっっちゃ?
現代の株式会社でも学校でも、組織にはリーダーがいて、権力を持ちトップダウンで運営されている場合がほとんどでしょう。これが中央集権型組織。
反対に分散型組織というのは、誰にも支配・制約されずに、メンバー同士がゆるく関わり合って自動的に発展していく組織のことです。
ゆえに権力者は存在せず、参加者が自らやりたい仕事を提案し、なおかつ匿名で参加でき、意思決定は投票によってなされて、内容が開示されるなどの特徴を持ちます。
また、DAOもブロックチェーンが支えており、スマートコントラクトによってプログラムされたルールのようなものが施行されます。
というのは、ざっくりした定義上の話で、DAOはまだまだ発展途上。
DAOにはやはり特定の人に権力が集中してしまうことや参加者のリテラシーが問われること、安定性や発展性に欠ける点などの課題も多いのが現在の状況です。
DAOは、従来よりも自由で実力主義な世界。
まだまだ課題も多いけれど、DAO内で働く人が今後増えると考えられているよ!
Web3で生まれたものの代表格「DeFi NFT メタバース」
Web3でうまれた代表的なものに、DeFi、NFT、メタバースがあります。名前は聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
以下で簡単に説明します。
DeFi
DiFiとは分散型金融(Dicentralized Finance)の略称です。銀行などの仲介者不要で、さまざまな仮想通貨の取引がプログラムによって行われれる分散型のネットワークです。仮想通貨の交換や貸し借りなどができ、利益をあげている人もいます。
NFT
NFTとは、世界に一つのデジタルデータのことで、所有者や取引履歴がブロックチェーンによって改ざんできないのが特徴です。NFTはアート作品、証明書、ファッショングッズ、会員証、寄付などさまざまな分野で使われています。
メタバース
実は、あつまれどうぶつの森やマインクラフト、などのゲームもメタバースといえます!
え?うちの子がやってるよ!知らないうちにメタバースを体験していたってわけか〜。
メタバースは、meta(超越した)とuniverse(宇宙。世界)を合わせた造語で、オンライン上の仮想空間のことを指します。
ユーザーはアバターを使って、自由に動いたり交流したりでき、メタバースの中での土地やアイテムをNFTとして売り買いできます。
土地やアイテムのやり取りは、ゲーム内の通貨を使うことも、仮想通貨を使うこともあるよ。
Web3時代の明るい未来
Web3時代におこるいいこと(メリット)は、以下のことがあげられます。
Web3時代におこるいいこと
・中央集権から分散管理へ、国や企業に規制されない
・セキュリティやプライバシーが確保できる
・世界の人と金銭の取引や仕事ができ、真のグローバル市場がうまれる
・新しい働き方や新しいコミュニティがうまれる
・データを所有できる
詳しく説明しますね。
中央集権から分散管理へ。国や企業に規制されない
Web2.0の負の側面として、ビックテックへの権力集中がいわれています。
一例として、大人気のゲームFortnite(フォートナイト)のエピック・ゲームズがAppleから30%の手数料を取られるので、独自の課金システムを作ったところ、アプリを削除されたことを不服としてAppleを訴えた事件がありました。
これがWeb3になると、ブロックチェーン技術によって、間に大企業や国を挟まなくても個人間で直接取引ができるようになり、間の手数料もいらなくなります。
ただ、わたしたちは国や大企業の恩恵を受けていることも確かなんだよね。
Web3とともにGAFAMと呼ばれるビックテックもまた進化していくと言われてるよ。
たしかに悪質なユーザーを規制してくれている面もあるしね。
なにより、AmazonやYouTube便利だもんな〜。
セキュリティやプライバシーが確保できる
現在みなさんも当たり前に行っていると思いますが、Web2.0ではサービスを使う時に、IDやパスワードの入力など個人情報の提供が必要です。
この個人情報が流出して悪用されるリスクがあり、元Facebookが顧客情報を不正利用した事件など、プライバシー保護の問題もあります。
Web3では、そもそも個人情報を渡さなくても、匿名で利用できるのです。
たしかに!住所やクレジットカードの番号も入力してるもんなぁ。悪いやつの手に渡ったら大変だよ。
世界の人と金銭の取引や仕事ができ、真のグローバル市場がうまれる
Web3ではウォレットを持つことが前提で、世界共通の仮想通貨を使います。世界の人々と直接、一瞬で取引ができるので、大変な手間と手数料をかけて銀行で国際送金の手続きをする必要はありません。
「Play to Earn」のように、個人が家でゲームをして稼ぐ、DeFi、NFTなどの投資的な形で稼ぐほか、
世界中の仲間とネット上に新しいコミュニティを作って、そこで仕事の受発注が生まれることも少しずつ実現していくでしょう。
実際にNFTコミュニティのなかで、お仕事が生まれているケースもあるよ〜。
データを所有できる
Web3のすごいところは、データを所有できることにあります。
YouTubeやTwitterなどで一生懸命発信し、アカウントを育てたとしても、YouTubeやTwitter側が、規約違反などの理由でアカウントを消してしまえば、あなたの作品はなくなってしまいます。
Web3では、そのような心配はいりません。OpenSeaに出品したNFTをが消してしまうことはなく、あなたのものであることは、ブロックチェーン刻まれているので簡単に証明できるのです。
たとえ画面上でコピーできたとしても、それが偽物であることは、ブロックチェーンが証明してくれてるんだ。
Web3.0の現状の課題
Web3が未来をよりよくする可能性を述べましたが、まだまだ以下のような課題があります。
Web3.0現状の課題
- 利用する難易度が高い
- トラブルは自己責任
- 社会への普及は時間がかかる
- 各種制度が整っていない
利用する難易度が高い
Web3は、ネット上で行われていることもあり、なかなかピンとこないのが実際のところでしょう。
理解して操作するには、ある程度のネットスキルやリテラシーも必要です。
また、日本語対応していないものも多いので、言葉の壁もあります。
トラブルは自己責任
Web3の世界は、国や大企業が守ってくれない大海原なので、間違えて違う人にお金を送ってしまったら、もう取り返せませんし、ハッキングのリスクもあります。
また、GoogleやAmazonなどではIDやパスワードを忘れても復元できますが、Web3の場合、IDやパスワードを忘れたり紛失してしまうともう2度と復元できない厳しさもあります。
よくパスワード忘れちゃうんだよね〜。Web3ではNGなのか〜。汗
社会への普及は時間がかかる&各種制度が整っていない
ガラケーからスマホが浸透していったように、新しいものは皆そうですが、社会に普及して大多数の人々が使いこなすには長い年月が必要です。
またWeb3界隈は変化が激しく、また分散型でもあるために、制度が後追い状態になってしまいます。
やはり、自分の身は自分で守る必要があるんだね。
まとめ〜Web3は世界を変える可能性のある技術〜
Web3とは何かについてもう一度まとめると・・・
Web3を理解するポイント
- インターネットの新しいかたち
- 背景にあるのが、仮想通貨(暗号資産)とDAO(分散型の新しい組織形態)
- 基盤にあるのがブロックチェーンの技術
- 働き方や生き方につながる、社会を変える可能性をひめている
- 発展途上で課題も多い
Web3の世界ははじまったばかり。
まだピンとこないかもしれないですが、なにやら新しい技術が登場し、今の社会が抱える問題を解決するかもしれないのです。ワクワクしてきませんか?
リスクもあるけど、それは何にでも同じこと。世界が変わることを楽しむためにも、勉強して実際に体験してみることが大事だよ〜。
よし、あつ森でもやるか!笑
参考文献
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